例えば、家を建てる土地を大きく分類すると、
新しく区画してつくられた分譲地と、昔から存在していた土地の2つに分かれます。
そして、新しく区画してつくられた分譲地は、
◇隣との境界が明確になっている
◇道路の所有者が市町村である
◇排水先が確実にある
◇水道も敷地内に引き込まれている
など家を建てるにあたって問題になりがちな要素が、
全て解決されているというメリットがありますが、
デメリットとしてはその分かかった費用が、上乗せされて
価格が高めに設定されています。
このような土地を購入する予定の場合は、
家づくりの予算の中で土地代が占めるウェイトがどうしても高額に
なってしまいがちになります。
そうならないためには、たとえ新しくつくられた分譲地で
気に入った場所が見つかった場合は、少しでも土地の価格を抑えるためにも、
南向き道路以外の土地をご検討いただくことをオススメしています。
それはなぜかといいますと、プランの設計次第では、日照・採光・採風は
どうにでもなるからです。
しかし、150万円も余分にお金を支払って南向き道路を買っても、
丸見えで住みづらい家を建てて日照や採光・採風も遮断してしまうのであれば、
150万円の土地代分を抑えて、日照や採光・採風にも優れた
住みやすい家にされた方が金銭的にも非常に得するわけです。
毎年支払う義務の固定資産税を減額することができるのです。
また、南向き道路以外の土地であれば、たとえ新しくつくられた
分譲地でも、不動産屋さんも価格の値引き交渉に期待を
持たせてくれると思います。
そうなれば、より安く土地を手に入れられる可能性が
高くなるというわけです。
なぜなら日当たりが良い土地ではないと、良い家を建てることが出来ないと
誰もが考えてしまうため、南向き道路に比べて間違いなく売るのに難しいからです。
例えば、50坪の土地が交渉によりさらに坪1万円でも価格を
下げてくださるなら、同じ場所を手に入れながら
150万＋50万＝200万円も得することになるので、
土地探しは、南向き道路以外の土地をご検討いただければと思います。
◇土地価格をさらに抑える際に注意すべき点
資金計画によって、新規分譲地を購入しても良いぐらい
土地予算に余裕があれば、それを狙っても良いのですが、
もっと土地予算を下げなければいけない場合は、
どうしても、昔から存在していた土地や古家付の土地を探すことをおススメします。
それは多くの場合、価格が安く設定されている上、価格の交渉もしやすいため、
非常に安く土地を購入出来るのが既存の土地のメリットです。
その他に、古家の解体費交渉もメリットの一つです。
また、このような土地は、すぐに売れる心配もあまりないので、
その土地に合わせて間取りや外観を設計したり、
さらには見積りを依頼した上で、
その土地を買うかどうかを決めることが出来るようになるのも、
こういった土地が持つメリットの1つでもあります。
ただし、メリットの裏には必ずデメリットもありますので、
このような昔から存在していた土地の場合は、価格そのものは
安く設定されていますが、土地の境界が不明確だったり、
水道が来てなかったり、排水先に不具合がある場合など、
なにかしらの問題を抱えている事が多々あります。
そうなると、それによって余分な費用がかかってしまうことがあります。
そうならないためにも、土地を購入する時には、このような別途費用のことも
しっかりと理解して、計算に入れた上で購入するように検討していただければと思います。
家づくりの前の土地探しでつまずかないためにも、また土地の購入に
失敗しないためにも、まず最初にこの基本知識を覚えていただければ幸いです。
