『今後大切な住宅ローンについて詳しく知る』

 家づくりを決断した時に、弊社ではライフプランと資金計画を

することをおすすめしています。

 お客様の自己資金と住宅ローンの金額を決めることによって、

全体予算をいくらに設定するのかを算出することから始めるのですが、

この自己資金が一体いくらあるのかによって、

住宅ローン選びが大きく違ってきます。

 

 例えば、お客様が準備出来る自己資金が、

それほど多くないとしたら、家づくり費用のほとんどを

住宅ローンで準備せざるを得なくなります。

 

 そうなると、長期間で住宅ローンを組まざるを得なくなり、

その結果、金利上昇による返済金額上昇のリスクを避けるために、

金利が変わらない固定型の住宅ローンを選ぶことになります。

 

 たとえ、変動型の住宅ローンに比べて金利が高く、

変動型の住宅ローンよりも、

毎月の返済金額が高くなってしまうとしても固定型が良いと考えます。

 

 また、自己資金がたくさん準備出来るとなれば、

返済期間も短く設定することが出来るようになり、

金利上昇による返済金額上昇リスクを緩和することが

出来るようになるため、

固定型に比べて金利が安い変動型の住宅ローンを選ぶことも出来ます。

 

 このように、自己資金の状況によって、

選ぶべき住宅ローンの種類は違ってくることになり

 また、収入状況や年齢、土地の有無などによっても

選ぶべき住宅ローンは違ってくることになるのですが

資金計画では、お客様の状況を踏まえながら

ベストな住宅ローン選びを行います。

 

 

 

住宅ローンの種類をご存知ですか?

 

住宅ローンは、大きく分けると、

“変動型”と“固定型”の2つに分かれます。

そして、“変動型”はさらに、

“変動型”と“当初期間固定型”の2つに分かれます。

 

当初期間固定型とは、

3年固定、5年固定、10年固定といった、

地方銀行が主力商品として取り扱う住宅ローン商品になります。

 

 

 

 

  

変動型の住宅ローン

 

 変動金利型の住宅ローンは、金利が低く設定されているのですが

日本経済市場の金利に応じて金利が変動するため

金利が上がった場合は、

これに連動して返済額が増えることになります。

 

 ただし、変動型は万が一、金利が上がったとしても、

5年間は返済額が変わらないようになっています。

仮に5年後に金利が上がったとしても、増額率の上限が25%となっています。

 

では、これを具体的に

シュミレーションしてみましょう。

 

お客様が借入る住宅ローンを3000万円、

金利1%、35年返済の元利均等支払い、ボーナス返済なし、

として計算してみます。

 

この条件の場合、毎月の返済金額は84,765円となります。

そして、2年間この金利のまま変わらず返済していくと、

2年後の利息の計算は、

28,553,730円(残高)×1%÷12ヶ月=23,794円になります。

 

ということは、2年後も金利が上がっていなければ、

25回目の返済の元金は、

返済額の84,765円から23,794円の利息を

差し引いた60,891円ということになるのですが、

もし金利が上がってしまったとしたらどうなるでしょうか。

 

少し極端ですが、

2年後の金利が3%になってしまったシュミレーションをしてみると、

その金利額は、

28,553,730円(残高)×3%÷12ヶ月=71,384円

になってしまいます。

 

そうなると、返済額が84,685円のまま変わらないため、

減っていく元金の額は、

84,685円から71,384円を差し引いた

13,301円ということになってしまいます。

 

つまり、せっかく返済しても、

金利上昇のせいで元金が全く減っていかない

という状況を引き起こしてしまうというわけです。

 

また、3%ならまだ元金が減っていますが、

これが4%となってしまったとしたら、

28,553,730円(残高)×4%÷12ヶ月=95,179円となり、

利息が毎月の返済額を上回ってしまうことになります。

 

そうなると、元金が減らないどころか、

逆に、未払い利息が積み重なってしまいます。

84,685円から95,179円を差し引いた未払い利息が

10,494円です。

 

今年はオリンピック・パラリンピックも開催されますので、

今の日本経済ですと住宅ローン金利が一気に2%〜3%も上がることは

考えにくいのですが、

過去に遡れば、1年間で2%上昇や、

2年間で3%上がったこともあるため、

絶対に可能性がゼロだとは言い切れません。

 

そうならないためにも、商品のメリットだけではなく、

デメリットもよく理解した上で、住宅ローン選びを

選択していただければ幸いです。