『2階建ての無駄なスペースとは?』

 2階建てと比べると平屋は高いというイメージがありますが、

必要な部屋や部屋の広さ、収納などを減らすことなく

2階建てよりもコンパクトに建てることが出来るため、

結果的に建築費は2階建とそう変わらなくなります。

 

 そして、同時に家が圧倒的に使いやすくなります。

上下移動がなくなり、水平移動だけになるからです。

 

では、なぜ平屋は2階建てよりもコンパクトになるのでしょうか?

 

 まず、平屋には「階段」が必要ありません。

当たり前のことですが2階がないからです。

 

そして、階段には1・2階合わせて、

合計2坪(=4帖)必要になりますので、

平屋の場合これが必要なるというわけです。

  

続いて、省くことが出来るものがもう一つあります「廊下」です。

2階建ての場合は、

2階につくる寝室や子供部屋やトイレなどに

行くための廊下が必ず必要になってしまいますが、

平屋のプランにも廊下をつくらないように間取りを考えれば、

この廊下を全て省くことが出来ます。 

 

 

その廊下は必要ですか

 

 お客様が家に求める条件の中に、

「廊下が欲しい!!」という項目は、

おそらくほとんど聞いたことはないと考えられます。

 

しかし、2階建ての場合、

必ず出来るのがこの「廊下」です。

そして、この廊下にも、

部屋や収納と同じように必ずコストがかかっています。

1㎡あたり20万円というコストがかかります。

 

 例えば、お客様が建てる家に、

10㎡廊下が出来てしまったとしたら、

欲しいとも思っていないもののために、

200万円も余分にお金を支払わなくては

ならなくなってしまう、というわけです。

 

 そして、家の価格を少しでも抑えるためには、

できるだけ廊下を限りなくなくすことが、

とっても大切なこととなります。

 

 

その「廊下」がないほど良い別の理由

 

 そして、廊下を少なくした方が良いもう1つの理由が

「冷暖房効果」なのです。

 

 なぜかというと、廊下をつくってしまうと、

廊下に接するドアを閉めてしまうからです。

 その結果、空気の流れを止めてしまい、

家の中に温度差をつくってしまいます。

 

 廊下がなければ部屋と部屋がダイレクトに繋がっていることで、

空気の循環がしやすくなります。

 その結果、家の中に温度差が生まれにくくなり、

浴室で起こるヒートショックも起こりにくくなるというわけです。 

 

 また、廊下をつくってしまうと、

ドアの数も必然的に多くなってしまいます。

 部屋と部屋がダイレクトに繋がっていれば、

ドアは1本しか必要ありませんが、その間に廊下が出来てしまうと、

もう1本余分にドアが必要になるからです。

 

 その結果、

廊下によるコストの上昇だけではなく、

ドアによるコスト上昇も同時に招いてしまう

というわけです。

 

 このように、 

コスト面はもちろん、快適性の観点からも、

出来るだけ廊下はつくらないように

心がけていただければと思います。

 

 また、平屋にすることで、2階のトイレも必要ではなくなるため、

これらを合計すれば、それだけでも4坪(=8帖)ほど

2階建ての家よりも面積を縮めることが出来るようになります。

 

 その結果、2階建てとそう変わらない価格で

平屋を建てることが出来るようになる

というわけです。

 

 お客様がこれから家づくりをしたいとお考えであれば、

平屋は高いという思い込みは、

一旦捨てていただき、

また、家といえば2階建てという思い込みも、

一度忘れていただき、

家の基本は常に「平屋」から考えて、

家を建てようと思っている土地に平屋のプランが入るのであれば、

この選択肢も持ちながら、

家づくりの計画を行っていただければ幸いです。